King Crimson / USA 40th Anniversary Edition

 いつの間にか、King Crimson のライヴ盤「USA」の40周年記念盤がリリースになっていた。それにしてもKing Crimson は手を変え品を変え、次から次へといろんなものを出してくる。これには本当に感心する。

 確認したわけではないが、今度の40th盤はDavid Cross のヴァイオリンが復活しているらしい。実際のライヴ音源は、当然だが正式メンバーであるCross が弾いている。だがRobert Fripp がCross のプレイを気に入らず、オリジナルリリースの「USA」は、Cross のプレイをメンバー外のEddie Jobson のものに差し替えた上でリリースされていた。Cross は屈辱を味わったのだ。

 だがそういった事実をすべて知った上で、「USA」というアルバムはファンに受け入れられていたと思う。反則に近いオーバーダビングも作品の一部のように捉えられていたのだ。そして今回Cross のプレイが復活するという事であれば、それはまたひとつ別の作品が生まれたという事なのかもしれない。

 David Cross のプレイがやっと浮かばれる。良かったと思う。