元Soft Machine のKevin Ayers が亡くなった。享年68歳。死因は不明。枕元に一枚のメモが書き残されており、その内容は「燃えなければ、輝けない」なのだそうだ。いかにもKevin Ayers らしいと思う。
Kevin Ayers は、村上龍の小説タイトルにもあるスペインのイビサ島に長らく引きこもっていた。イビサはヨーロッパにおけるヒッピー文化の中心地。産業としての音楽業界とは一線を画し、精神の開放と共に創作活動をしていたのだと思う。ドラッグの匂いが残る数少ないミュージシャンのような気がする。
Soft Machine はカンタベリー派を代表するバンドだ。若い頃、僕はカンタベリー派が苦手だった。ジャズ寄りのインプロヴィゼーションが好きでなかったからだ。実は偶然だが、もう一度カンタベリー派を真剣に聴いてみようと最近考えていたところだ。若い時と違って僕の許容範囲もかなり広くなっているだろうし、ロックを語る時にカンタベリーを知らないではすまないと思って。
「燃えなければ、輝けない」。ご冥福を祈ります。