T.Rex / 20th Century Boy

 TV 録画してあった「20世紀少年」を次男と観た。2008年の公開らしいので今更と云えば今更なのだが、とにかく強烈に面白かった。

 主題歌がT.Rex、挿入歌がBob Dylan、物語の起点が1969年。これだけ揃えばロック好きには十分過ぎる内容。大阪万博の太陽の塔の使われ方もたまらない。ロックの高揚感とノスタルジックな気分を同居させた不思議な物語だと思う。最初から最後まで思う存分楽しむ事が出来た。

 ところで作品の中に三波春夫(というかモドキだが)が登場する。三波春夫は少なくとも僕より上の世代にとって日本の幸せのシンボルだ。高度経済成長時、大阪万博の頃の大人達は、子供の目にも皆が幸せ一杯に映ったものだ。その三波春夫が、ロック的な生き様を貫き通すケンヂの、実は一番の支援者だという設定。僕はそれがたまらなくうれしく思えた。

 次男に云わせると「DEATH NOTE」「GANTZ」には負けるらしいが、1969年をこよなく愛すロックおやじは、「20世紀少年」の方を強く推したい。