ロバート・A・ハインライン / 夏への扉

 ロバート・A・ハインラインの「夏への扉」を読んだ。

 「夏への扉」はタイムトラベルを題材にした古典SFで、タイムトラベルに使うのは冷凍睡眠だ。舞台となっている未来において、冷凍睡眠は特別な行為ではない。お金さえ払えば誰でも利用できる。だが当たり前だが、冷凍睡眠は未来に行く事は出来ても過去には戻れない。過去に戻れるのだろうか?

 タイムパラドックスと云うらしいが、タイムトラベルには必ず矛盾が付き纏う。過去の歴史に関与した場合、未来が変わってしまう。変わってしまった未来において、過去にタイムトラベルする自分は存在し得るのかという問題だ。この事を深く考えだすと頭が混乱する。「夏への扉」は、主人公が必要に迫られて過去への関与を行う前から、既に未来は過去への関与があった事を前提として成り立っている。過去へのタイムトラベルは、その未来の状況が決断させたはず。行動と結果が逆さまになるような不思議さだ。

 文句なしに面白い。この夏読んで大正解だったと思う。

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