村上龍 コインロッカー・ベイビーズ 16

 薬島。東京のど真ん中に現れた毒物汚染地域。発生原因ですら不明のこの毒物は、いかなる方法によっても分解することが出来ず、区域は閉鎖。コンクリートで固められ、周囲を鉄条網に囲まれ、化学防護服を着けて火炎放射器を抱えた陸上自衛隊が警備にあたる。

 一方では、警察力が及ばないことを利用して犯罪者が集まり出す。更に、浮浪者、精神障害者、売春婦、男娼、変質者、身体障害者、家出人。彼らはここで奇妙なコミュニティを形成していく。そして、区域の中心には、麻薬からオカマの老人までありとあらゆるモノを売るマーケットが出現する。

 村上龍「コインロッカー・ベイビーズ」。この作品の持つ退廃観を、最も端的に表している映像イメージが、この薬島じゃないですかね!

 サイバーパンクとは何か、これにはいろいろと議論もあるでしょうけど、僕にとって「コインロッカー・ベイビーズ」はサイバーパンクなんですよ。だって映画「ブレードランナー」のロサンゼルスと同じじゃないですか、薬島!

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