村上龍 半島を出よ 11

 村上龍「半島を出よ」。鳥肌シリーズ第2弾は、上巻のクライマックス・大濠公園での戦闘シーンです。今日もネタバレです。お気をつけ下さい。

 チェ・ヒョイル警察隊隊長は重犯罪人を連行するために入ったレストランで、待ち伏せしていた大阪府警SATより手榴弾を投げ込まれます。彼は迷うことなく手榴弾の上に身体を投げ出し被害を最小限にとどめ、意識を失いかけながらも彼を連行しようとするSATの喉に手刀を差し込み、更に右膝を撃たれながらも捕虜になることを回避するために自決爆弾の紐を引きます。

 なんとこの場面での視点人物がチェ・ヒョイル当人なんですよ。この臨場感はホントにスゴいです。失いかけた意識の状態で視点となってるんですから。つまり視点自体が混乱してるワケです。そしてそれは彼の闘いの壮絶さを物語っています。彼当人が自分の身に起こった事態を把握できないために、読者は後の場面で全容を知ることになります。

 チェ・ヒョイルの壮絶な最期と、龍さんのこの描写に鳥肌です!

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