卒業

 本日、長男が中学校を卒業した。仕事を抜けて卒業式に行こうかと考えたが、年甲斐もなく泣いてしまいそうで行くのを止めた。

 この中学校の3年間で、長男とは2回だけ膝を交え真剣に話をした事がある。普段はほとんど口を利かないし、たまにする会話と云えば、せいぜいマンガやゲームの話くらいで、真面目な話などした事がない。でもどうしても言っておかなければならないと思う事があり、2度だけ話をした。

 長男はずっと神妙に僕の話を聞いていて、幾度か頷くだけだった。本当に僕の言いたかった事が伝わったのかどうか分からない。それでも端くれでも覚えていてくれればいいと思っている。いつか救いになる日が来る。

 長男は、先生やクラスメイト、先輩や後輩と、本当に良い人達に恵まれた。毎日が楽しく、イキイキとした素晴らしい中学校生活を送れたと思う。本人も良く頑張った。高校生になれば、父親の僕に出来る事はもっと少なくなる。僕に出来る事は、息子より前を駆け抜けるだけだ。卒業おめでとう!