村上龍 テニスボーイ・アラウンド・ザ・ワールド (9)

 本日は東日本大震災の日。そして長野県の高校入試の日でもある。ちなみに我が家の長男も受験生なのだが、運良く12月に学校推薦をもらい、早々と高校が決っている。なのでドキドキ感はないが、それでもやはり特別な日。

 受験生のいる家庭ほどデリケートなものはないと思う。いかなる状況であっても、親からすればどうしても小言が出てしまう。口論になる事もしばしば。そして険悪な雰囲気。これは本当に疲れる。こんな事が受験の日まで続くのかと憂鬱になる。そして憂鬱が限界に近づいた12月、長男の学校推薦が決まった。

 何となく現実から逃避し学校推薦に逃げ込んだ感はあるが、過程はともかく結果だけ見ればベストだと思う。まともに受験しても受かるとは思えないし、おかげで皆が正月をゆっくり過ごせたし、長男もテニスを再開させる事が出来た。四方八方うまくいったのだ。関わった皆に感謝したいと思う。

 受験から開放された部活の仲間も、徐々にテニスコートに戻って来ると思う。思いっきり弾ける姿が見たい。それを傍らで見るのが僕は本当に好きだ。