村上龍 昭和歌謡大全集 (12)

 ここ2ヶ月程続いた忙しさも徐々に落ち着いてきたのだが、疲れだけが残っていてなかなか取れない。気力が落ちているのが自分でも分かる。

 何もする気が起きないので、何となくオリンピックを観ている。観ていると感動するし気分も変わるのだが、決定的な何かに欠けている。もちろん選手が悪いわけではなく、僕が悪いだけだ。スカッとする事が欲しい。

 昨日の休日、村上龍が原作の映画「昭和歌謡大全集」を観た。実は初めて観たのだが、思いのほか面白く、かなり爽快な気分になれた。こんなにスカッとしたのは久しぶりだ。文学作品の映画化は、たいてい原作には勝てないものと高をくくっていたのだが、映画「昭和歌謡大全集」の爽快感は原作に匹敵していると思う。特にキャスティングがいい。少年達もおばさん達も、どちらも完璧だ。松田龍平に至ってはカッコ良すぎて鳥肌が立つくらいだ。

 映画「昭和歌謡大全集」から元気をもらった。スノーボードハーフパイプでは15歳がメダルを取ったし、これからはオリンピックも素直に楽しめそうだ。