四人囃子 / PRINTED JELLY

 佐久間正英を偲んで四人囃子を聴くわけだが、四人囃子で何がいいかと問われると、僕は「PRINTED JELLY」を推したい。

 「恋のホワン・ホワン」の某山下君が、同じ頃に我が家に持ち込んだレコードが「PRINTED JELLY」だった。僕が抱いていた四人囃子のイメージとは違い、かなりポップで聴きやすいアルバムで、直ぐに気に入った。聴きやすいと言っても、当時の歌謡曲寄りのロックとは一線を画し、あくまでも立ち位置はロック。つまり基本カッコイイのだ。こんなにもポップなのに堂々ロックアルバム。

 四人囃子の中で、最も佐久間カラーが出ているアルバムは「NEO-N」だと云われている。それに異論はないが、「NEO-N」のみならずプラスチックスなどは、佐久間正英という人間の裏サイドであり、「PRINTED JELLY」の方が実は表サイドなのではないだろうか。後にプロデューサーとして成功を収めていく際の原点となっているのが「PRINTED JELLY」に思えてならない。

 四人囃子の全アルバムを、最新リマスタリングで再発して欲しい。