King Crimson / The Road to Red Box

 音楽に関して70年代で時計が止まってしまった僕は、現在のミュージックシーンに全く着いて行けない。僕の楽しみと言ったら、過去の名盤がリイシューされる事と過去の未発表音源がリリースされる事だけだ。

 そういえば小室哲哉が、「僕はいつも圧倒的に新しいものしか聴かない」と言っていた。まだ進化しているのだ。逆に僕のように新しいものを受け付けない傾向は、きっと退化なのだと思う。でも多少後ろめたさは感じるものの、最近は堂々と開き直っている。昔のものしか聴かない事のどこが悪い!

 そういった僕のような趣向のおじさんをターゲットにして、音楽業界は次々と過去の遺産を焼き直してくる。King Crimson はその代表格だろう。

 ついこのあいだ「Red」の40th 盤を豪華仕様でリリースしたばかりなのに、同じ「Red」をもとに「Road to Red Box」なるBox セットをリリースするらしい。信じられない事に、単一アルバムからの派生としては異例の24枚組だ。いくら「Red」が名盤だからと言って、ここまでくるとさすがに僕も寝たふりする。