村上龍 最後の家族

 村上龍の「最後の家族」が読みたいのに探せないで困っている。ところでどうして「最後の家族」が読みたいと思ったのだろう。「55歳からのハローライフ」の影響なのかと思っていたが、実は「最後の家族」に登場する家族と我が家の家族の年齢構成が近づいてきたせいなのかもしれない。

 我が家の奥さんは、息子達とコミュニケーションが取れない事を日々嘆いている。僕も中学生の頃はほとんど母親と口を利かなかったので、息子達だけが特別とは思わないが、家族が崩壊していく序章であるかのように大袈裟に捉えてしまう奥さんの気持ちも分かる。話が出来ないというだけで不確実性が何倍にも増幅する。安心の拠り所がないという事なのだと思う。

 ではどうすればいいのかと云うと、子供達を信じるしかない。でも信じるというのは放おっておけばいいのとは違うと思う。結局のところ何らかの関与を続けなければならない。しかもそれは適切でなければならないと思う。

 「最後の家族」が読みたい。文庫本でも買ってしまおうか!