村上龍 オールド・テロリスト (13)

 村上龍「オールド・テロリスト」。夏休みにまとめ読みしたので、やっと連載ペースに追い付いた。それにしても本当におもしろい。

 テロは既に3番目が起きている。そして第3テロの規模はとてつもなくデカい。現在、中東で起きている自爆テロより派手だ。不謹慎かもしれないが、やはりテロの描写が一番おもしろいと思う。心からワクワクする。

 村上龍の描くアクションで1番好きなのは、「半島を出よ」のシーホークホテルの倒壊シーンだ。このようなシーンを村上龍の他の小説で読みたいという欲求がものすごくある。ストーリーの核心にまだ程遠いはずの現段階で、あれだけの規模の第3テロ。今後いったいどれだけスゴい事が待ち受けているのか。「オールド・テロリスト」でシーホークホテルを超えるものが実現するのではないかと、自分でも驚くくらい興奮している。

 一瞬匂わせた原発テロは、その後まだ新たな展開がない。でも原発テロにすべての照準を合わせて読んでいきたいと思う。