村上龍 それでも三月は、また (3)

 昨日の夜から歯が痛い。我慢できず仕事中に歯医者に行った。痛みで歯医者に行くのは20年振りくらいかもしれない。待たされるだろうと、未読の村上龍の「それでも三月は、また」を持っていった。

 待合室で読み始めたのだが、巻頭の多和田葉子の「不死の島」という短編に度肝を抜かれてしまった。今から5年ほど後の未来、日本は世界から隔離されている。ネットはおろかあらゆる情報は遮断され、当然渡航の術は一切ない。地球上から抹殺されているのだ。理由は大規模原発事故である。

 装丁やコピーから、この本に対して僕は勝手にしっとりとしたイメージを抱いていた。それがいきなりバイオハザード的な近未来SF で幕を開けるのだからびっくりする。だが同時にこのような短編は大歓迎だ。僕は原発推進には反対だからだ。これは強烈な警鐘になると思う。

 と、偉そうに書いたが、実は2ページ読んだところで診察室に呼ばれてしまった。続きは読んでいない。この後何が待ち受けているのだろう。

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