村上龍 55歳からのハローライフ

 この小説は、55 歳からの生き方とサバイバルの方法を考えるためのものだ。だが、再出発は簡単ではない。55 歳が直面する現実は厳しく、困難に充ちている。だが個人的な希望がまったくないわけではない。14 年ぶりの新聞小説で、わたしはそのことを示したいと思う。

 今朝、ある方から教えてもらったのだが、村上龍が12月から新しい小説の連載を始めるらしい。タイトルは「55 歳からのハローライフ」。そして上記の文章は連載開始に当たっての村上龍本人の言葉だ。

 正直なところ、身ぶるいした。村上龍が自分に課したハードルは高い。果敢な挑戦だと思う。55 歳からの再出発が可能だと思っている人がとれだけいるだろうか。村上龍はそれを僕等に提示しようとしているのだ。

 僕はもうじき50 歳になる。今でも夢や希望は持っている。だが歳を重ねるごとにそれらが少しずつだが小さくなっている事にも気付いている。だが決して諦めないでおこうと思った。村上龍が諦めてないのだから。