村上龍 無趣味のすすめ (3)

 基本的に趣味は老人のものだ。好きで好きでたまらない何かに没頭する子どもや若者は、いずれ自然にプロを目指すだろう。

 確かにその通りだと思う。だが、好きで好きでたまらない仕事に就いている労働者はごく僅かだ。就労人口の0.001% もないだろう。そもそも正社員として仕事に就く事すら、おそろしく困難な時代なのだ。一方で、自分が何を好きか分からないまま、大人になってしまう若者も多い。そういった現実を考えた時、村上龍の言葉はかなりきつく、辛口に思えるのだ。

 僕には中1 と小5 の息子がいる。自分の息子達に現段階で村上龍の言葉を伝える事は可能だ。というか、既に言っている。だが、やがて5,6 年も過ぎて家族間の現実的な問題となった時に、息子達にそのような事はとうてい言えない。父親もそうだという前置きをした上でこう言うと思う。

 やりたかった仕事に就けなくてもどうって事はない。趣味だろうがなんだろうが、世の中には楽しい事がヤマほどある。

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