村上龍 ニューヨーク・タイムズ寄稿文 / 危機的状況の中の希望 (2)

 ネットの情報から元気を貰う事が多くなった。

 TV や新聞は被災地の状況しか伝えない。被災地以外の場所で戦っている人達の事などあまり伝えない。Twitter 等は違う。Twitter は被災地以外でも非常に多くの企業や個人が奮闘している事を伝えてくれる。後ろを振り返る事なく、この局面を何とかしようともがいている人達の事を伝えてくれる。そしてその情報はリアルタイムでしかもワールドワイドだ。

 僕はそこから元気を貰っている。村上龍のニューヨーク・タイムズ寄稿文「危機的状況の中の希望」が読む人に勇気を分け与えたのと同様に、多くの場所で多くの時間で元気や勇気の素が芽を吹いている。

 今回のような未曽有の災害は、被災地と被災地以外という区分が意味を持たない。国民すべてが当事者だ。世界中が当事者と言ってもいい。今後の事を考えるといたたまれないほど暗い気持ちになるが、Twitter から見える良識は、日本も世界もまだ捨てたものじゃないと教えてくれる。