村上龍 歌うクジラ (9)

 今朝会社でメールチェックをしている時に「G2010設立の理由と経緯」というタイトルのJMM メールが届いた。普段JMM からのメールはすぐに読んだりしないのたが、さすがに仕事中にもかかわらず読んでしまった。

 JMM の村上龍文章としては異例なほど長文のそのメールは、村上龍が設立した電子書籍出版の新会社G2010の事についてふんだんに書かれていた。出版社との交渉経緯、電子化に際してのコスト計算、関係者のフィーの配分。ここまで公開してもいいのかと心配になるほど詳細な内容で、読み進めながら何故だか知らないが鳥肌が立つような感覚を覚えた

 これは誰もやった事がない事への挑戦の記録にほかならない。まったく新しいビジネスモデルが確立されようとしていく過程そのものなのである。簡単な事ではない。自分の日常でこのような事を目にする事はない。僕は鳥肌が立つくらい興奮したのだ。偉大な発明の目撃者にでもなった気分だ。

 電子書籍の未来は、多くの人の想像以上に明るいのだろう。