安室奈美恵 / Pink Key

 部下の女性の結婚式に出席した際、3年程前まで一緒に働いていた女性と再会した。こういう状況ではお久しぶりですが世間一般的な挨拶だと思うのだが、彼女の開口一番は違った。その白髪、どうしたんですか?

 最近白髪が増えたと多少の自覚症状はあったのだが、久しぶりに再会した女性からそのような大袈裟なリアクションをされると、さすがにショックは隠せない。いつまでも若くはないのだ。ロック小僧も永遠ではない。

 この日の花嫁は、普段は異常なほど泣き虫だ。自分の結婚式ともなれば号泣のオンパレードだろうと勝手に想像していたのだが、意外にも涙を見せたのはちょっとだけだった。むしろ誰よりも笑っていた。よほど披露宴が嬉しいのだろう、自然と顔がほころんでいた。本当に幸せなのだと思う。

 キャンドルサービスのオープニングは安室奈美恵の「Pink Key」だった。花嫁は安室の大ファンである。それにしても多くのヒット曲を差し置いてこの曲を選んだのには理由があるはずだ。今度尋ねてみようと思う。