David Bowie / Station to Station

 自分のお気に入りのアーティストがいたとして、そのアーティストのすべての作品が好きとは限らない。中には苦手という作品もある。

 僕はDavid Bowie が大好きだが、「Station to Station」はどうも苦手だ。時代によって変幻自在に音楽性を変化させてきたBowie の歴史で、このアルバムの立ち位置は少し半端な気がする。前作「Young Americans」でトライしたソウル・ファンクへのBowie なりの完成型であると、非常に高い評価を受けている事も知っている。でも何故か馴染めない。むしろ思い切りアメリカに媚を売っている前作の方が、開き直っている点で好感が持てる。

 「Station to Station」がボックスセットになってリリースされる。スペシャル・エディションが3CD、デラックス・エディションは、なんと5CD+1DVD+3LP。この豪華絢爛ぶりをみれば、僕だけが良さを分かってなくて、やはり実は名盤なのかもしれないという気がしてくるから不思議だ。

 無尽蔵にお金があるワケではないので買いませんけど。