村上龍 裏JMMの海岸 Q:1127

Q:1127
 先週、日経平均株価が9000円を割り込みました。低迷する株価は、何を物語っているのでしょうか。

 村上龍 裏JMMの海岸。日経平均株価が何故9,000円を割り込んだかというと円高だから。何故円高なのかというとアメリカの金利が低下してるから。何故アメリカの金利が低下してるのかというとアメリカ経済の雲行きが怪しくなってきているから。この流れがすべてだと思う。

 問題は何故アメリカに完全連動する主体性のない流れになってしまったかという事だ。日本の株価は日本国内の要因では一切動かなくなった。郵政選挙で自民党が歴史的大勝利を収めた時が最後だ。あの時以来、国内ニュースで株価が動いた事はない。いくらグローバリゼーションといえども、自国内要因が全く無視される市場は世界中で日本だけだと思う。

 多くの投資家が日本という国を諦めたのではないかと思う時がある。投資する価値のない国という事だ。そのような国のニュースには誰も関心を示さない。そもそも日本の株価に関心がない。どうでもよいのだ。

 9000円割れは何も物語っていない、アメリカに連動しているだけだ。