Rolling Stones / Exile on Main St. (4)

 Rolling Stones「Exile on Main St.」のデラックスエディションが、ついに我が家に届いた。さっそく未発表音源のディスク2を聴いてみる。Jimi Hendrix の未発表音源「Valleys of Neptune」にノックアウトされた経験則から、ドキドキしながら聴き始めたのだが、最初は少し肩透かしを喰らった。

 考えてみれば当たり前だ。これはJimi でもなければ「Sticky Fingers」でもない、「Exile on Main St.」なのだ。収められた未発表音源は、このアルバムだけが持つ土臭さを更に色濃くしたようなトラックで占められている。つまり頭の中を「Exile」仕様に変えてから聴くべきなのである。

 この「Exile」自体、地味な作品と捉えられていた時代が長くある。ロック色があまりに薄いからだ。しかし40年経った今再評価され、最高傑作として推すファンも多くなった。当時から十分に歳を重ねた僕もそうである。つい数年前にやっと「Exile」の世界を全面的に受け入れたくらいだ。

 ディスク2も終りになる頃、「Exile」の世界にどっぷり浸かる自分がいた。