Cheap Trick / Heaven Tonight

 某山下君の古今東西ロックの名盤10選の中には、Wishbone Ash のような通好みのバンドや、Osanna などという誰も知らないようなバンドに交じり、当時誰もが知っていたCheap Trick が入っていた。

 「Surrender」の大ヒットによって、ロックのロの字も知らないような者までがCheap Trick ファンを名乗るようになっており、そのあまりにアイドル的な騒がれ方が気に入らず、僕はCheap Trick をまともに聞いた事がなかった。ところが山下君の10選に入選した途端、Cheap Trick を軽く扱ってはいけない、ちゃんと聴かねばならないと思えてくるから不思議だ。

 初めて聴いたCheap Trick の「Heaven Tonight」は、予想通りストレートでキャッチーな曲で占められていた。Kiss もそうだが、シンプルな曲構成と楽器編成でアルバムをまるごと製作し、しかも決して飽きさせず、楽しませてしまうというのはとてもスゴい事だ。Rick Nielsen は天才なのだと思った。

 真夏の軽井沢でCheap Trick を聴く。なかなかよかったなぁ。