Wishbone Ash / Argus

 大学生になった最初の夏休み、軽井沢で泊まりがけのアルバイトをする事になった。軽井沢への出発の朝、筋金入りのロック小僧だった友人の某山下君が、オレの選んだ古今東西ロックの名盤10選だ。オマエにやる、と言ってニコニコしながら10本のカセットテープを僕に手渡した。

 それまで相当数のロックレコードを聞いてきたつもりだったが、10組のチョイスの中に僕の聞いた事のあるアルバムは含まれていなかった。そればかりかアーティスト自体を知らないというものまであった。しかし僕にもロック小僧としてのプライドがある、知らないなどとは決して言えない。笑顔で受け取って、こう言った。ありがとう。君もなかなかいいセンスしてるね!

 1ヶ月のアルバイト期間が終わるまで、10本のテープを取っ換え引っ換え、繰り返し聴いた。ロック小僧としての覇権が掛かっていた。

 Wishbone Ash の「Argus」。当時何度聴いても、悔しいが良さが分からなかった。このアルバムの良さが分かったのは、つい最近である。

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