井上陽水 / 氷の世界

 数年ほど前なんですが、一緒に飲んでいた友人が「800万円のオーディオシステムを持っている友人がいるんだけど、これから一緒に聴きに行こう」と僕を誘い、僕の方も相当の酔っぱらい状態だったので、突然の迷惑などかえりみず、その方のお宅に押しかけた事があります。

 クローゼットのようなデカさのスピーカーが2個、他にも4個のスピーカー、どれがどのような役割を果たすのかさっぱり分からない幾つものアンプ群、足の踏み場もないほどのケーブルの束。ビジュアル的にオーディオの形状をしていない、まるで怪しい博士の研究室に紛れ込んだような。

 CDは一枚も持っていないという、その博士風のご老人が数万枚はあると思われるコレクション棚から取り出してきたレコードが、1973年リリースの井上陽水の「氷の世界」。ぶっ飛びましたよ。特にタイトルトラック「氷の世界」のド迫力には言葉を失いました。現世の音じゃなかったです。

 何もかもが不思議な体験。村上龍の幻のジャズバーのようだ!

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