村上龍 vs 村上春樹 ウォーク・ドント・ラン 1

 村上龍と村上春樹の対談集「ウォーク・ドント・ラン」は、1981年7月の刊行です。村上龍は3作目「コインロッカー・ベイビーズ」、村上春樹は2作目「1973年のピンボール」の後に行われた対談という事になります。

 つまりまだ2人ともデビュー間もない頃です。彗星のようにデビューした2人の事ですから、当時でもビッグな対談だったと思いますが、30年近く経った今となってみれば、超スーパービッグな対談って事になりますね。

 この2人がどの程度親しい間柄だったのかはわかりませんが、この対談集を読む限り、非常に和やかな雰囲気で、かつ、会話はすこぶる軽快です。下世話な話になっちゃいますけど、この当時って村上龍の方がネームバリューは上だったんでしょ。それなのに村上春樹が実に堂々としてるんですよね、自信の深さが伺える。読んでいて気持ちがいいです!

 一方の村上龍ですけど、3歳年上の村上春樹を前にハチャメチャな事すら云ってませんが、いつものやんちゃぶりは垣間見えます。