村上龍 希望の国のエクソダス Ex2

 八王子無差別殺傷事件。秋葉原通り魔事件から1ヶ月半しか経ってないというのに、またしても同様な事件が起きました。秋葉原のときはものすごく憤りを感じたのですが、今回は憤るというよりは、ただただ憂鬱です。

 派遣労働に代表される格差社会というのが事件の背景にあるのは間違いないでしょう。ですがその解決策といったら皆無なんじゃないですか。政治家も役人も教育者も、誰ひとり有効な手立ては持ってないでしょ。これほど憂鬱な事はないですよ。アメリカのように銃を所持しなければ自分の身を守れないような社会になってしまうんですかね!

 「この国には何でもある。だが、希望だけがない」。村上龍「希望の国のエクソダス」のあまりにも有名な一文です。でもそれは刊行当時の2000年の話。2008年は違います。この国には資源もなければ食糧もない、仕事もなければ安全もない、ましてや希望などまったくない。

 ポンちゃんへ、君ならどうする?