村上龍 コインロッカー・ベイビーズ 17

 サイボーグ、人工知能、電脳空間。村上龍「コインロッカー・ベイビーズ」には、このようなモチーフはいっさい登場しません。ですが僕はこの作品をサイバーパンクだと思ってるんですよ。仮死状態からの生還、催眠療法、覚醒、街全体の破壊、極めつけが薬島のヴィジュアルイメージ!

 コインロッカー・ベイビーズは大友克洋の「AKIRA」に世界観が似ているという書評をWebで見かけた事があります。「AKIRA」と比較されるくらいですから、サイバーパンクというポジションもあながち間違いではないでしょ。

 ただし順序は逆です。この作品は1980年、「AKIRA」の連載開始は1982年で、劇場版は1988年です。つまり似てるのは「AKIRA」の方です。ちなみに映画「ブレードランナー」は1982年、小説「ニューロマンサー」は1984年、「攻殻機動隊」や「マトリックス」は遙かずっと後!

 この作品が持つ得体の知れないカッコよさ、その秘密は、案外、薬島にあるんじゃないかと、秘かに思ってるんですよね!

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