村上龍 コインロッカー・ベイビーズ 12

 村上龍「コインロッカー・ベイビーズ」。秋葉原通り魔事件で彼がやった事は、決して許される事ではないが、一方で彼の気持ちは理解できる。こんな論調をメディア等で目にするようになりましたよね。そのうちには、派遣労働の問題を持ち出して、彼を擁護するような意見まで登場してるようです。

 はぁ。無差別殺人を実行に移す気持ちが理解できるというんですか。彼が感じていたであろう孤独や不安・挫折感や怒り、それを派遣労働の過酷な実態に照らし合わせて理解できただけじゃないんですかね?

 僕は、若い人達がメディアに踊らされているような気がしてしょうがないんですよ。この事件を契機に、派遣労働の問題が議論されるのは結構な事ですが、無差別殺人などという事件の動機が、そう簡単に他人に理解できるはずがないです。分かった気になって擁護論まで飛び交っているのは、問題がすり替わってるとしか云いようがないですよ、殺人はあくまで殺人!

 この事件全般について、今頃、キクとアネモネに笑われてますよ!