村上龍 コインロッカー・ベイビーズ 6

 村上龍「コインロッカー・ベイビーズ」。キクの静止恐怖とハシの模型王国は、2人を精神医に連れて行くには十分な理由です。2人が受けた診断は、母親との分離が耐えられないために発病する共生幼児精神病!

 ここで、精神医から音を使った催眠療法を受けます。その音とは母親の胎内で聞く心臓音です。毎日1時間から2時間、特別な設備のある治療室で、2人はその心臓音を聞かされます。それを約300日。絶対的な平静と秩序を与えんがためにとられたこの催眠療法は、コントロール出来なかった2人の凶暴なエネルギーを、一定期間だけ眠らせるのに成功します。

 まだ幼児だっていうのにそこまでやりますか。裏を返せば、それほど2人が持つエネルギーが尋常でないって事になるんでしょうね。

 ところで、眠らされたエネルギーって、いつの日か目覚めちゃうわけでしょ。その時に眠らされてた時間のぶんだけ、それがパワーアップしてる事ってないですか。目覚めたら最後、誰も彼らを止められない。

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