村上龍 イビサ Returns! 1

 龍さんの作品について他の方の書いた書評などを読むと、「村上龍は自身の小説の内容とは相反する、または読者をかえって混乱させるような、そんなあとがきを書くことがある」と言ってる人をたまに見かけるんです。

 村上龍「イビサ」のあとがきです。「これは破滅的なストーリーである。自分と向かい合う旅、それを実践した女性の話だ。自分と向かい合うのは危険なことだ。自分は何者かなどと問うてはいけない。自分の中に混乱そのものがあるからではなく、まったく何もないからだ」。

 どうでしょ。主人公マチコの旅に対して否定的な印象を与えますよね。確かに「イビサ」は破滅的です。ですがマチコは最後まで活き活きと描かれて、結末後もずっと笑い続けているような気がしてしょうがないんです。マチコにとってこの旅は本当に必要なモノだった、僕はマチコの旅を肯定します。

 龍さんの真意はともかく、このあとがきが「イビサ」への興味を深めた事だけは事実です。あとがきすら読み解くのは難しいですね!

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