村上龍 「希望の国のエクソダス」取材ノート 3

 村上龍「希望の国のエクソダス」取材ノート。♪ジャ~ン、ところでやっぱりサププライムローン。エクソダスと関係なくてごめんさい!

 これをアメリカ国内の不動産バブルの話だと思ってる人はいませんか。そもそもが超~危険な貸付債権であるこのローンを、最新の金融技術によって証券化し販売して、更にまたそれを組み込んだ形で再証券化し販売してってやってるうちに七つの海を越え、末端での所在が行方不明!

 しかも、超~有名な格付け機関がこの証券に与えたお墨付きは、実はテキトーだった事が後で判明、更にこの証券を保証していたモノラインと呼ばれるこれまた超~有名な保険会社が破綻したり格下げされちゃったりと。

 いつまでたっても損失が確定出来ない恐怖、証券化という最新の金融技術の暗部、もう誰も信用できないという不信感、過去に経験のない信用収縮がおきても不思議じゃないですよね。主要各国の株価が3割下落した程度じゃ織り込めないんじゃないのかなぁ。偉い人、本当の事を言いなさい!