村上龍 イビサ 3

 村上龍「イビサ」。精神科を退院したその3日後、マチコは偶然知り合った男とパリに向かいます。その後、モンテカルロ、タンジール、バルセロナ、イビサへと、背徳行為を繰り返しながら旅することとなります。

 悪魔に魂を売った男・StonesのBrian Jonesが、死の直前に出逢ったモロッコの民族音楽・ジャジューカ。この出逢いの場所が、モロッコのタンジールでしたよね。彼の死後発表され、ジャジューカを取り上げたアルバム「The Pipes of Pan At Jajouka」は、いまだカルト的な人気を保っています。

 そしてイビサ。つい最近知ったんですけど、イビサってヨーロッパにおけるヒッピー・ムープメントの中核なんですって。Drug、Psychedelic、Free Sex、Love & Peace等のアレですよ。しかも80年代後半においてイギリスで起こったクラブ文化・Second Summer of Loveの発祥の地らしい!

 タンジールにイビサ、ヤバい臭いがプンプンしませんか。怪しいです。もっとも龍さんが書くとヨーロッパ自体が怪しくなるんですけどね!