村上龍 ハバナ・モード MEN ARE EXPENDABLE VOL.8 11

 村上龍「ハバナ・モード」。結局のところ既成大手の会社の寡占化が進んだだけではないだろうかの続きの続きです。

 僕、ライブドア事件がこれを象徴しているような気がするんですよね。ライブドアや村上ファンドなどのヒルズ族がもてはやされているような時代って底抜けに明るいじゃないですか。新興の勢力が出現し、今までの価値観をひっくり返し、小が大を呑み、逆転のチャンスが大いにあるカンジで!

 確かに彼らはニセモノだったけど、東京地検が彼らのみならず一般の多くの若者の夢や希望を奪ったのも事実なんじゃないかな。新参者が既成大手の牙城を崩そうと思ってもムダですよというスケープゴートです。

 「個人用の盾を獲得すればそれでいいという単純なものではない」という「盾 シールド SHIELD」のあとがき。僕は集団用の盾を擁護するかのようなあとがきに反発したんだけど、今思えば龍さんからのホントに的確なアドバイスだったんですね。非常に重く僕にのしかかっています。