村上龍 ハバナ・モード MEN ARE EXPENDABLE VOL.8 8

 村上龍「ハバナ・モード」。2003年9月5日のエッセイ「幸福な原作者」に、庵野秀明監督に対して「ラブ&ポップ」の映画化をOKした理由が載っています。

 龍さんによれば、作品に対する思い入れが一切なく「全編ロケでデジカメで撮ろうと思っているので4000万円くらいでできると思います」と、軽く言い放ったらしいです。そのあっけらかんとした態度が気に入ってOKしたとの事。

 庵野秀明監督、あのエヴァンゲリオンの監督ですよね。原作者を前にしかも相手は村上龍ですよ、なかなかそういう交渉は出来ないですよね。庵野監督はEVAのキャラクターに「愛と幻想のファシズム」の登場人物名を使ったりしているので、おそらく龍さんのファンであったハズ。だとすればなおのこと緊張したりするのにねぇ。さすがに大物だと感じますね。

 龍さんは「絶対に失敗しているだろうと思って初号試写を見に行ったら、恐ろしく丁寧に作られた作品は、わたしが好きな映画になっていた」と結んでいます。庵野秀明、やっぱりただ者ではなかったのね!