村上龍「ストレンジ･デイズ」。ジュンコの持つ特異な才能というのは、抜群の演技力です。他に類を見ないほど突出したこの才能、どうやら体内に寄生しているサナダ虫に起因しているようです。
彼女の才能に驚愕した反町は、この才能を広く世に知らしめたいと考えるようになり、彼女に女優への道を薦めます。そして彼女を芸能プロダクションとかに紹介するのではなく、反町自身がマネージメントし、自らの手で世に送り出そうと考えます。この事によって反町は、脱力感と徒労感から解放されます。自らの情熱を傾けられる対象を見つけたからです。
中年男性が若くて綺麗な女性と出逢うという、誰もが羨む展開は「オーディション」と同じ。遅まきながら本当にやりたかった事、夢中になれる事を見つけチャレンジしていくというポジティブな展開は「368Y Par4 第2打」と同じ。
いやぁ、素晴らしい物語ですね。反町に同化している僕としても期待しちゃいますよね。でもこの作品明るいのはココまでなんですよ～。