村上龍 368Y Par4 第2打 7

 欲望を肯定して生きるのは難しい。村上龍「368Y Par4 第2打」は、この1行で始まります。ところでこの文の主語は何ですかね。「日本人は」「日本においては」とかがホントは文の頭に入るんでしょうね!

 この作品で日本に対する憎悪がにじみ出ていると思うキーワードは快楽だと思うんですよ。で、快楽とセットなのが欲望なんでしょ。欲望を肯定しないから、だから快楽が無いのだと。どうでしょ?

 欲望とか快楽なんて言葉を出されちゃうと、もう誰も反論できないんですよ。だって本当に快楽を知らないんだから。反論の余地を与えないっていう点で、日本に対する憎悪が並々ならぬモノであるのを感じますよね?

 だったらいつものように大量破壊兵器で破壊しちゃえばいいのにね。でも今回は何故か、ケンタロウを使って、日本に対して救いの手をさしのべているんですよ。でも救われるのは全員じゃないですよ。救われるのは、いつでも起死回生の第2打をイメージできる人だけですから。