村上龍 昭和歌謡大全集 11

 村上龍「昭和歌謡大全集」は、記事に書きたいような事が満載で「半島を出よ」の時のように延々と続いちゃいそうなので、ここらでまとめに入ります。

 この作品は爆笑度は「69 sixty nine」並み、おふざけ度は「超電導ナイトクラブ」並み、センスの良さは「限りなく透明に近いブルー」並み、そして破壊度は「コインロッカー・ベイビーズ」並みです。スゴい!

 あっ、そんな人はいないと思いますが、「共生虫」のウエハラくんの時のように、善悪だとか倫理観だとかそういうモノを持ち出しちゃうとダメですよ。そういう事を考えた途端に、アチコチに散りばめられた数々のツボで笑い損ねますよ。次元が違うんですから。いいじゃないですか、殺戮を楽しんだって!

 最終章の表題は、尾崎紀世彦の「また逢う日まで」です。このまた逢う日とは、2011年の福岡だったんですね。♪ふたりでドアをしめて、ふたりで名前消して、その時心は何かを話すだろう♪。最後の破壊が行われる場面、この曲が頭の中を流れませんでしたか?