村上龍 半島を出よ 22

 破壊の代名詞「コインロッカー・ベイビーズ」の冒頭、小学校に上がる前の孤児院施設で、ハシは玩具で床一面に街を作っては壊すという行為を繰り返します。キクとハシの最初の破壊衝動ですね!

 それ以来ずっと、龍さんの描く破壊に魅了され続けているんですよ。腐ったモノや醜いモノを徹底的に破壊した後に、僅か見える希望にです。

 村上龍「半島を出よ」での破壊。このヴォルテージは尋常でありません。過去のどの作品以上に破壊のターゲットが明確です。そしてターゲットは偉大であり最強です。破壊の方法もよく練られており緻密で、破壊の瞬間も一瞬で申し分ありません。又、破壊を目撃する視点も破壊者だけの1点だけではありません。ちょっとこれ以上ないという破壊ですね、この作品での破壊のカタルシスは過去最高と言ってもいいんじゃないですかね?

 僕はイシハラグループの少年達がキク達の子ども達のように思えて仕方ありません。キク達のDNAがあれから20年後の現在も息づいているんです。

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