村上龍 半島を出よ 18

 村上龍「半島を出よ」のイシハラグループの少年達は、どうして超優秀な外部の敵・高麗遠征軍に、無謀とも思える闘いを挑もうとしたんですかね?

 正義感に燃えてなんてワケないし、祖国日本の為もあり得ない。地元の福岡を占拠されて怒りに燃えてでもなさそうです。オモシロそうだからという一面もあったかも知れませんが決定的な動機ではないですよね。実は作品の中でその理由は明確には書かれていません。そういえば彼らの動機が希薄だという辛口の書評を目にした事もあります。

 僕はこう思うんです。彼らは単に高麗遠征軍と接したかったんじゃないかと。彼らは生まれてからずっと腐ったモノの中で生きてきて、腐ったモノしか見てこなかった。それが初めて光り輝くモノに出会った。そして社会との接点が全く無かった彼らの、唯一自分たちなりのコミュニケーションの方法こそが、闘いを挑むという行為だったんじゃないですかね?

 生まれて初めて目にしたキラキラに触れたかっただけなんですよ!

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