村上龍 ライン 2

  村上龍「ライン」。この作品はホントに不思議な作品です。どうしてかって、それは主人公がいないんですよ。っていうか正確に言うと登場人物全員が主人公なんです。しかもざっと20数人は登場します。不思議でしょ?

 この作品の基本プロットはこうです。Aという人物のストーリーで始まり、その後AはBという人物と出会います。ここで物語の語り手がBとなり、Bのストーリーが始まり、その後BはCという人物と出会います。ここで物語の語り手がCとなり、Cのストーリーが始まり。

 つまり20数人の登場人物が順番にリレーしていくワケです。このリレー、「ピアッシング」同様、たった1晩の出来事です。この登場人物達に面識はありません。年齢はバラバラ。実際に出会うのですから地理的にはそんなに広くない範囲内に住んでるはずです。出会うという表現よりは、同じ場所に居合わせたという方が適切かもしれません。

 そんな彼らには共通点があります。精神を病んでいるのです。

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