村上龍 共生虫 Returns! 2

 村上龍「共生虫」。ウエハラくんが新宿の雑踏の中に消えていくラストシーン。背筋がゾッとするほど怖く哀しいラストなんですかね。少なくとも僕は希望に溢れたラストだと思ったんですよ。

 龍さんはあとがきで「この作品の最終章を書いているとき、希望について考えた」と書いています。しかし「共生虫ドットコム」を読むと、わざわざ最終章でウエハラくんに希望を用意してあげたというワケでもないみたいです。感覚的にこれしかないと思っただけのようです。

 田口ランディさんがこう言っています。「作者がそういっている割には、この主人公はオレには行くところもあるし、今は結構いいぜと思っている。彼は彼なりの解決法を見つけた」と。全く同感です。ウエハラくんは間違いなく希望を持って小説のエンディングを迎えてるんですよ!

 ランディさんは更に「彼のやった事の善し悪しを判断する役目は、私には無い」と結びます。もちろん僕にもありませんから。

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