村上龍「超電導ナイトクラブ」には、肝臓と腎臓を合成樹脂のものに替え、血液交換をし、過去の記憶を全て消されたポリスという女性が登場します。まぁ人造人間みたいなモノです。常連客達の仕業です!
この小説の連載が開始された1986年というのはサイバーパンクムーブメントの真っ盛りで、サイバーパンクと言えば、映画では「ブレードランナー」ですよね。「ブレードランナー」のNexus6型レプリカントは、人間であると思わせるために過去の記憶を移入されています。もともとが人間で、過去の記憶を消されたポリスは、まさに逆レプリカントっていうワケです。
「超電導ナイトクラブ」はコメディのせいもあり、サイバーパンクなエッセンスをふんだんに盛り込んでいながら、作品自体をサイバーパンクだと言う人はなかなかいませんよね?
実はちょっと前に「映画化したら?」というコメントをもらいました。それで映画化された場合の映像を自分なりに想像してみたんですよ。そしたらびっくり、思いっきりサイバーパンクだったんですよ!