村上龍 イン ザ・ミソスープ 8

 「69 sixty nine」でも書きましたが、僕は村上龍「イン ザ・ミソスープ」には苦い思い出があります。

 10年前、ある特別な女性がいたんですけど、僕は彼女に「村上龍はオモシロイ!」ってよく話をしてたんです。で、ある日彼女が「最近読んだので何がヨカッた?」って聞くので、ちょうど読み終えたばかりだったこともあって何も考えずに「イン ザ・ミソスープ」って答えたんです。そしたら彼女読んじゃったんです、「イン ザ・ミソスープ」を。

 もうお分かりですよね、この恋の結末は。彼女曰く「こういうの、スプラッターって言うんでしょ。意味もなく残忍な方法で次々と人が殺されていくのって面白いワケ?」。

 まぁ、龍さんで女性ウケしようとするコト自体がそもそも間違いですね。ほとんどの作品がエログロですもんね。そういうワケで僕の歴史においても燦然と輝く大傑作が「イン・ザ・ミソスープ」なのです。