村上龍 盾 シールド SHIELD 2

 村上龍「盾 シールド SHIELD」。心とか精神とか呼ばれるものを守るためには盾が必要だ。盾には個人的なものと集団的なものがある。個人的な盾は才能やスキルを身に付ける事、集団的な盾は官庁や企業の傘の下に入る事。

 以前Webで見たんですけど、どこかの専門学校かなんかの入学式で、校長だか理事長だかが「盾 シールド SHIELD」を持ち出して演説をぶったらしいです。「13歳のハローワーク」と並んで「盾 シールド SHIELD」も教育現場ではすでにバイブルなのか?

 この2冊、龍さんは子ども達に対してメッセージを送ったんですよ。それを昨日まで「勉強しなさい、いい学校に行きなさい、いい会社に入りなさい」って言っていた腐った大人達が、手のひらを返したように、しかも自分の意見のごとくこの2冊を持ち出してきて、ついでに演説なんかぶっちゃったりして。あなた達に言われなくてもまともな子ども達は分かってるって!

 それにしても「27歳・OL」の記事にも書きましたけど、「コインロッカー・ベイビーズ」の作者が20数年経ったら教育の場では偉人扱い。これってどうなの?