村上龍 希望の国のエクソダス 3

 村上龍「希望の国のエクソダス」は、発表当時から数年先の近未来を舞台に、ネットワーク化された100万人規模の不登校の中学生が、インターネットを駆使して次第にあらゆる力を身につけ、日本政府や国際金融資本などと対峙していくという物語です。

 徹底的にダメな腐った大人達VS純粋で非常にクレバーな中学生達という図式です。そして大人達はことごとく中学生にヤラれます。まずこの図式そのものが圧倒的に心地よいですね!

 当時のどうしようもない日本の閉塞感は、全て社会の中枢にいた大人達の責任です。そしてその大人達はその状況を打破する術を何一つ示していなかったですよね。特に既得権益を持った旧態以前の人達は想像を絶する醜さでした。

 僕は「希望の国のエクソダス」でホントに久しぶりにスカッとした気持ちになれたのです。そしてその事は僕の中で次第に希望へと繋がっていきました。