村上龍 どこにでもある場所とどこにもいないわたし 4

 村上龍「どこにでもある場所とどこにもいないわたし」。しかしタイトルが、ふぅ!

 最初の3編(コンビニ、居酒屋、公園)は、いずれも登場人物が閉塞感極まる日本という国に希望を見いだす事を諦めて、海外に希望を求めて旅立っていくという話です。特に傑作だと思うのが「公園」。ここでいう公園は、よく幼児を連れたママさん達が公園デビューとかっていう場合の公園です。つまりママさん達のお付き合いの場としての公園です。

 この公園が持つ閉塞感は並みではありません。しかしもっと怖いのはこの公園が特別な公園ではなく、日本中どこにでもあるごく普通の公園だろうと思われる事です。何か特別な事が起こるわけでもなく、午前中のなごやかな情景として写る公園、しかし外部から見ると尋常ではなく、怖いほどに閉塞感が漂う公園。日本という国を象徴するモノとしての公園。

 この公園からかろうじて抜け出すことが出来るのは、明確な強い意志を持った個人だけです。

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