村上龍 どこにでもある場所とどこにもいないわたし 3

 村上龍「どこにでもある場所とどこにもいないわたし」。だからタイトル長すぎだって。Amazonの画像は改題された後の文庫版「空港にて」です。

 この短編集の最後に収録された「空港」。Amazonの商品説明によれば、村上龍が三十年に及ぶ作家生活で最高の短編を書いたと解説されています。えっ、これ龍さん本人が言ってるの。まぁそこまでスゴいかって言われるとシーンとなってしまいますが、傑作であることには間違いないです。

 主人公の女性が置かれている立場は、33歳子持ち・バツイチ・離婚理由は夫の事業失敗・子育ての為にお金が必要で風俗で働く、こんなカンジです。そして重要な点は、主人公がホントに懸命に生きていこうとしている事です。

 そんな彼女は、これからの人生で僅かながらでも希望の光を見ることが出来るのでしょうか。「空港」、全ての女性に読んでもらいたい傑作です。