村上龍 どこにでもある場所とどこにもいないわたし

 今日から村上龍「どこにでもある場所とどこにもいないわたし」です。

 コンビニ、居酒屋、公園、カラオケルーム、披露宴会場、クリスマス、駅前、空港。日本のどこにでもある場所を舞台にした8つの短編を収録した短編集です。ハードカバーは2003年の刊行です。短編集としては久々のスマッシュヒットといったカンジで佳作揃いです。

 しかしなんか煮え切らないタイトルですよね。どこにでもある場所とどこにもいないわたしをコントラストさせる事によって、どこにもいないわたしをより一層強調させているのでしょうけど。まぁ意味深いと云えば意味深いです。

 ただタイトル長すぎないですか。1回で覚えられないし、舌噛んじゃうし。そういえば、舌噛んじゃう人が全国で続出したらしく、文庫化の際にはタイトルが変更されてます。「空港にて」です。シンプルでいいですよね。舌噛んだツラさも報われましたね。