村上龍 悲しき熱帯 5

 村上龍「悲しき熱帯」に収録の「鐘が鳴る島」。ある熱帯の島に恐ろしく膨大な荷物と共にミュージシャンが引っ越してきます。このミュージシャン、まずは何十万枚ものレコードを海に投げ込み、唯一捨てなかった鐘の音のレコードだけを、8個の巨大スピーカーで毎日欠かさず大音量で聴いています。

 まぁ一言で云うと狂っちゃってるワケです。じゃあ暗い話なのっていうと、これが妙にのどかなんですよ。トマトなんか栽培しちゃったりして。

 物語の終わりの部分で、この狂ったミュージシャンが、実在した僕も大好きなある超有名ミュージシャンである事を暗示する一文があります。これ自体は物語に対して深い意味合いを持たないのですが、思わずニヤッとしてしまうさりげない一文で、この短編の強烈なアクセントになっています。

 さて、狂ったミュージシャンは誰でしょう?

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